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法学系の本の感想や紹介、糖質制限、ダイエット

憲法

アメリカの保守とリベラル

佐々木毅先生の「アメリカの保守とリベラル」を少し読み始めました。 序説で、アメリカの保守主義は自由主義という基本原理と結びついた形で成立しており、保守主義とリベラリズムの対立はあくまでこの大前提を受け入れた上での対立であること。 それに対し…

法令合憲と適用合憲

有斐閣憲法の争点の野坂先生の、憲法判断の方法に良い記述がありました。 合憲判断の方法として 1.端的に憲法〜条に違反しないと宣言するいわゆる法令合憲、これが圧倒的多数。 2.もう一つの類型として、適用合憲とでも称する手法がある。(法令の規定が不明…

適用違憲と法令違憲、処分違憲

日本評論社「憲法論点教室」の曽我部先生の部分違憲の章で、こういう良い記述がありました。 適用違憲は実は法令違憲の一種であることの説明の注として、「適用違憲において違憲とされるのはあくまで法令であり、これに対して処分違憲は個別の行為が違憲判断…

選択的夫婦別姓と部分違憲

「違憲判断が出れば役所に提出しようと夫と相談して準備し、婚姻後の名字の欄には「夫」「妻」の両方にチェックを入れた。」 https://t.co/tIfi5umB0C 朝日新聞の記事より。 tkcローライブラリーの解説はネットで無料で読めましたが、別氏での婚姻届の受理の…

樋口陽一 国法学

この本を最近少し読んでる。憲法とかなり関連があるので、憲法をより奥深く勉強したい人や、憲法の基本書を読んでいてここを歴史的、哲学的、比較法的視点から見てみたいと思ったことのある人に特におすすめ。 樋口先生の本はこれに限らず、フランス等の、国…

表現の自由の規制の4パターン

あまりこの分類での説明を基本書では見ないけど、2008年有斐閣「憲法の争点」のp118 佐々木弘通先生の、言論の内容規制と内容中立規制という記事にいい説明があります。 1.内容規制かつ全面的規制 2.内容規制かつ限定的TPM規制(時、場所、態様) 3.内容中立…

本を多く買うべきか否か

受験生の場合、基本書や判例集などの本を色々買うべきか、一冊に絞るべきか、みたいな話は昔からありますよね。 僕のイメージでは、理解力がある人、理解力に自信がある人ほど一冊や二冊に絞っている、または絞っていいというイメージがあります。 でもある…

憲法の基本書も新しい方がいいことについて

憲法は改正がないので、他の法律よりは新しい版である必要は薄いかもしれない。でも、判例がかなり重要で、しかもある項目の説明に大きく関与してくる場合がわりとあると思うので、できるだけ最新の版がいいですね。自分がもってる高橋和之先生や長谷部恭男…

立憲主義と日本国憲法

高橋和之教授の立憲主義と日本国憲法を買った。人権と統治が一冊にまとめられており、記述もかなり詳しいのでメインで使う一冊にできる基本書と思う。芦部門下で通説的見解のため、大学生で初めて憲法を学ぶ人やロー未修者にも問題ないと思う。 いくつかの箇…