高橋和之教授の立憲主義と日本国憲法を買った。人権と統治が一冊にまとめられており、記述もかなり詳しいのでメインで使う一冊にできる基本書と思う。芦部門下で通説的見解のため、大学生で初めて憲法を学ぶ人やロー未修者にも問題ないと思う。
いくつかの箇所を読んだ感想としては、憲法の根底にある自由主義、立憲主義を踏まえた記述、という印象で好感が持てる。
例えば、人権制約の根拠としての公共の福祉に関する説明。「憲法が個人の尊厳を基本原理とする以上、公共の福祉を全体主義的な思想を基礎にした「全体の利益」という意味に解することが許されないのはいうまでもない」というところなど。